アンプル入りかぜ薬
鎮痛成分のアミノピリン、スルピリン
第1章の薬害事件とは違って、成分自体には問題ないんだが…
アンプル剤として使用されていたことが事の引き金となったんだ
アンプル剤って錠剤や散剤よりも速く効くんだね
吸収、血中濃度の上りが速いということはそのぶん副作用の危険性も高まるということ
その当時って今よりも活気にあふれた国だったんでしょ?風邪なんかさっさと治して元気に働くぞ!って
今じゃ考えられないね…
即効性を重視することは必ずしも良いことではありません
1965年、厚生省(当時)より関係製薬企業に対し、アンプル入りかぜ薬製品の回収が要請された。その後、アンプル剤以外の一般用かぜ薬についても、1970年に承認基準が制定され、成分・分量、効能・効果等が見直された。
〇×問題
アンプル剤は錠剤・散剤に比べて吸収が速い
1970年にアンプル剤以外の一般用かぜ薬についても見直された
小柴胡湯による間質性肺炎
1991年4月
この頃から小柴胡湯による重篤な副作用、間質性肺炎について注意されていた
この頃は要注意ってレベルだったんだ
1994年1月
インターフェロン製剤との併用による発症が報告されてから併用が禁忌とされた。
禁忌=してはいけないこと
C型肝炎などの治療に使用される、抗ウィルス作用をもつ物質。これ単体だけでも副作用がすごかったりする。
それ以降も慢性肝炎患者が小柴胡湯を使用して間質性肺炎を発症
うーん、肝臓の疾患と小柴胡湯って何か因果関係があるのかな?
1996年3月
厚生省(当時)より関係製薬企業に対して緊急安全性情報(イエローレター)の配布が指示された
イエローレターの実例だ!
参照記事
一般用かぜ薬による間質性肺炎
一般用のかぜ薬でも、重篤な副作用「間質性肺炎」を引き起こす可能性があります
マ???!
2003年5月までに計26例報告された。
そんなに…
● 一般用かぜ薬は、一般の消費者が自らの選択により購入して使用するものであること
素人判断で選んだ薬で重篤な副作用ってこわい
● 間質性肺炎は重篤な副作用であり、その初期症状はかぜの諸症状と区別が難しく、症状が悪化した場合には注意が必要なこと
重篤なのにフツーの風邪と区別がつきにくいなんて、もっとこわい
を踏まえ、
同年6月、一般用かぜ薬全般につき使用上の注意の改訂を指示することとした。
お願いそうして
注意事項を読む大切さって、こういうこともあるんだね
以前から「5~6回服用しても症状が良くならない場合には服用を中止して、専門家に相談する」等の注意がなされていましたが
もっと強化
「症状が悪化した場合には服用を中止して医師の診療を受ける」との注意がされることとなりました
間質性肺炎だったらシャレにならん
区別がつきづらいから自分じゃ判断デキナイ
病院大忙しだね
塩酸フェニルプロパノールアミン含有医薬品
塩酸フェニルプロパノールアミン
PPAと略される。
鼻みず、鼻づまり等の症状の緩和を目的
鼻炎用内服薬、鎮咳去痰薬、かぜ薬等に配合されていた。
出血性脳卒中のリスクがあると指摘された。
また呪文みたいな成分
2000年5月米国において女性が食欲抑制剤として使用した場合に、出血性脳卒中の発症リスクとの関連性が高いとの報告
鼻づまりに使われる成分なのに、食欲抑制の効果もあるんだ
出血性脳卒中…こわい
またそれが結構な高用量だったようだ
我が国での鼻炎用内服薬よりも配合量が多かったそうです
米国食品医薬品庁(FDA)から、米国内におけるPPA含有医薬品の自主的な販売中止が要請された。
米国食医薬品庁??
Food and Drug Administrationらしいよ
フード&ドラッグ!スーパーを兼ねたドラッグストアがそんな風に呼ばれてるよね!
…てなわけで米国ではすぐに対処がなされたそうだ
食欲抑制剤として承認されていないことなどから、直ちに販売を中止する必要はないものとして、心臓病の人や脳出血の既往がある人等は使用しないよう注意喚起を行っていた。
限定した注意喚起だけだったのかぁ…うーん
注意もむなしく…
2003年8月までに副作用症例が複数報告される(いずれも回復・軽快している)
それらの多くが用法・用量の範囲を超えた使用だったり禁忌とされている高血圧症患者の使用によるものだったんだ。
注意喚起があったにもかかわらず、かぁ…
これによって厚生労働省は企業に対して使用上の注意の改定・情報提供の徹底を指示したが…
同時に成分の代替の指示もしたんだ
それがプソイドエフェドリン塩酸塩(PSE)
塩酸フェニルプロパノールアミン
↓代替↓
プソイドエフェドリン塩酸塩
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